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<スウェーデンの暮らし>

会社をスタートさせた中妻美奈子さん
働く女性の味方、スウェーデン社会


「ひとつ大きなビジネスがまとまりそう」と中妻美奈子さん



中妻さんの会社:
MI•NA PR
MinakoNakatsuma Olofzon
e-mail:minako@minapr.se
www.minapr.se
2002.06.15 文と写真:ビヤネール多美子
日本女性がスウェーデン在住2年半で会社を設立したと聞き、さっそく郊外電車に乗って新緑のヴァレンテューナ市に中妻美奈子さんを訪ねました。
「会社といっても自宅兼用で狭いのですよ」と通されたオフィスは、庭の向こうがすぐ森です。近年スウェーデンでは、閑静な郊外に事務所を構えることがよくあり、美奈子さんも時代の尖端を切っています。「インターネットのお陰でどこにいても仕事ができるので助かりますね」という中妻さんのデスクにはコンピューターが3台も。「ひとつ大きなビジネスがまとまりそう」と忙しそうです。

中妻さんは夫のボーさんの転勤でスウェーデンに住むようになるまでは、エリクソン社の東京支社に勤務、そのあとストックホルム本社でも広報の仕事に携わってきました。以前から、独立して日本とスウェーデンのかけ橋になるような仕事をしたいと思っていた中妻さんに、その契機が訪れたのは去年の暮れでした。会社の人員整理があり、中妻さんはエリクソンを退社することを決めたのです。

「今年の5月に会社を正式に設立したのですが、こんなに早くスタートできるなんてスウェーデンだからこそ」と中妻さん。エリクソンを退社して事業を立ち上げるにあたり、中妻さんは、同僚に相談したそうですが、返ってくる言葉は「今求められている仕事、ぜひやってみなさい」という後押し。意を決して訪れた職業安定所で、自分の計画を話すと、相談員は「自分の会社を設立しよう」という制度を紹介してくれました。 この「自分の会社を設立しよう」という制度は、失業対策として地方自治体が事業を起こしたい人に自分の会社を持てるように援助するものです。会社設立のための準備期間中の経済的援助を保証されるほか、会社設立や経営についての講習会参加、コンサルタントによるビジネスプランやアドバイスなど、すべて無料で受けられます。

中妻さんの新しい仕事は、コミュニケーションのエキスパートとして、文化とことばの異なるスウェーデンと日本を繋ぎ、両国の企業や団体がスムースにビジネス関係を築きあげられるようにお手伝いすることです。市場参入を考えている企業などへ、コミュニケーションに関する相談、マスコミ対応などの実務的サポートやコーディネーション、翻訳通訳などです。 日本ではPRから種々のイベントまで任されていた中妻さん、その時の経験が今とても役に立っていると言います。今年6月初旬のストックホルム750年祭イベントにも(これは個人としてですが)広報の仕事で参加しました。

夫のボーさんはスウェーデン人、よき協力者です。エリクソン社のエンジニアとして東京赴任が決まった時、まさか日本人と結婚するとは思わなかったと言います。「でも美奈子だからいっしょになったんですよ」と、ビジネスウーマンの妻を応援しています。自宅には、ハイテク技術を駆使したオーディオ機器が設備されていますが、それもビジネスの一端になればとのボーさんの思いやりです。リモートコントロールのボタンを押すと居間の天井から大きなスクリーンが下がってきました。映像を使っての情報提供や商品紹介には最適です。

新しい仕事で忙しい毎日ですが、ほっと楽しい時を過ごさせてくれるのが2歳の志門ちゃん、昼間は保育園に通っています。「子育てはパパのほうが得意、よく遊んでくれるし」と中妻さん。志門ちゃんが、ミルクをこぼした時、さっとテーブルを拭いたのはボーさんでした。休日は、志門ちゃんはパパの後をくっついて歩いているそうです。
「育児をしながら働くことを当然と受け入れてくれる社会が、スウェーデンには確立されています」。スウェーデンでは、幼児をかかえる親は短時間労働が許されており、出産育児休暇と同様、父母のどちらでも利用できます。中妻さんも、会社勤めの時はボ−さんと交代でとりました。
「仕事で手が離せなくても、保育園に迎えに行ってと頼める人がそばにいないので、二人で協力しています。会社も小さい子がいるんじゃ仕方がないねと、突然の早引きを許してくれます」。 働きやすい社会、協力的な夫に恵まれ、中妻さんの事業はますます発展していきそうです。



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