前号では音楽業界のトリオをご紹介しましたが、今号でご紹介するのはデザイン業界のトリオです。「CKR」は、Mårten
Claesson(モーテン・クラーソン)、Eero Koivisto(エーロ・コイヴィスト)、Ola Rune(ウーラ・ルーネ)の3人から成る、スウェーデンで今、最もホットなデザインユニット。ストックホルムの芸術工芸デザイン大学の同級生だった3人は1994年、「ヴィラ・ワビ」と題した実験的な住宅をストックホルム中心地にある広場に建て、建築家として鮮烈なデビューを飾りました。以降、グッチ、ルイ・ヴィトンなどの国際的なブランドや、ベルリンのスウェーデン大使館のインテリアデザインなどを次々と手がけ、一躍世界のトップデザイナーの仲間入りを果たしました。
家具のデザインではイタリアやベルギー、ドイツ、フランス、日本、アメリカの家具メーカーにデザインを提供し、現在のクライアント数は20社ほど。デザイン以外にも執筆活動、講演、展覧会のデザインなど、分野を問わず精力的な活動を行っています。また、デビュー作に「侘び」と名づけたことからも分かる日本通。フランフランとコラボレーションして雑貨シリーズを発表したり、京都にあるスフェラ・ビルで日本初の建築デザインを手がけたりと、日本でも活躍の場を広げつつあります。