1. 乳がん検出の精度向上を実現する デジタルマンモグラフィ
乳がんの早期発見に役立つ乳房X線撮影装置、マンモグラフィ。アナログからデジタルへと日々進化していますが、残念ながら、現在の技術では25%の乳がんは見逃されているのが現実です。スウェーデンのセクトラ社が開発した新技術「spectral mammography」は、乳がん画像診断に新しい可能性を開きました。「spectral mammography」の特長のひとつに、乳房内の異なる物質を別々の色で画像に表示することが挙げられます。そのため、画像診断の精度を飛躍的に高めると注目を集めています。
セクトラ社は、PACS(医療画像管理システム)や RIS(放射線情報システム)、デジタルマンモグラフィ、整形外科ソリューションを提供する医療ITシステムのプロバイダーです。同社のマイクロドーズマンモグラフィは、X線の光子(フォトン)を直接カウントする、世界唯一のフォトンカウンティング技術とマルチスリット・スキャニングシステムにより、著しく低線量でより鮮明な画像を実現しました。
通常、乳がん検診では、左右の乳房を2方向から1回ずつ照射して撮影します。つまり両方の乳房で計4回照射する必要がありますが、新技術「spectral mammography」はフォトンカウンティング技術をベースにしているためカラー表示画像の取得を1回の照射(single shot)で行うことができます。被検者の負担を大きく低減できることも、この技術が注目される要因です。
「spectral mammography」は、EUの研究開発プログラムとしてセクトラ社の研究者が取り組んできたものです。現在この技術はEU域内の複数の病院で臨床実験中であり、さらなる開発が進められています。
セクトラ社のマイクロドーズマンモグラフィは、日本ではキヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売されています。今後、セクトラ社は「spectral mammography」技術を装備した新機種を、次期マンモグラフィとして発表する予定です。
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左の画像がセクトラ社独自の技術により分析した結果、右は従来の技術による分析。
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セクトラ社 ニュースリリース(英語)
2. 携帯電話のSMS支払いが普及
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SMS払いが可能なセレクタ社の自販機
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セレクタ社製の自販機の約25%に、SMS(ショートメッセージサービス)払いが普及しています。ストックホルムの地下鉄にあるセレクタ社の自販機はすべて、現金なしで商品を購入することができます。2010年5月の調査では、これらの自販機を利用する人のうちおよそ25%が「現金を使わず携帯電話で買い物をしている」と回答しています。
方法は、自販機のIDと購入したい商品の価格をSMSで送信するだけ。自販機に金額が表示されたら、いつもと同じように欲しい商品のボタンを押します。
携帯電話に搭載される機能は、どんどん多様化しています。こうした小額決済方法は、今後ますます広がっていくでしょう。「SMS支払いはスムーズで簡単」と利用者からの評判も上々のようです。
セレクタ社 ニュースリリース(PDF、スウェーデン語)
セレクタ社ウェブサイト(英語)

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