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高出生率を支えるスウェーデンの政策


2006.06.19
スウェーデン統計局によると、スウェーデンは欧州で最も出生率の高い国のひとつとなっています。この出生率の高さは、スウェーデンの国家政策と深い結びつきがあるようです。

「スウェーデンでは、親でありながら企業に勤め、相当の収入を得ることができます。これは、スウェーデン政府が親保険の導入、保育制度の拡充、親であることによる差別の禁止などを決断したおかげです」と、スウェーデン統計局の統計学者、ヘレン・マークルンド氏。この国家政策が、スウェーデンの出生率の高さを支えているとしています。

政策の出生率への影響は、推測の域を出ません。しかし、ある研究者は政策と出生率の直接の関連性を示す次のような研究を発表しています。前子の出生から30カ月以内に次の子供が生まれた場合、育児による時間短縮勤務をフルタイム勤務としてカウントする、という優遇制度が設けられた時のこと。この政策が施行された9カ月後、出生パターンに変化が起きました。複数の子供を持ちたいと思っていた親たちは、財政的に最も有利になるように、子供を産むタイミングを選ぶようになったのです。

女性の高就業率は高出生率につながる?

かつて、高度に工業化された国では、女性の就業率が低いほうが出生率は高くなると考えられていました。しかし、研究はむしろ逆の結果を示しています。1980年代初頭から、出生率は女性の就業率に比例して上昇しています。母親業と仕事の両立が可能であることを女性が認識するにつれて、子供の数が増加しているのです。

さらに、父親が育児休暇を取るスウェーデンの家庭では、第2子をもうける傾向が強いという研究結果も出ています。おそらく、親保険によって同等の育児休暇を得る父親と母親は、家事などの育児以外の責務も分担しているのでしょう。




着実に増加するスウェーデンの人口

過去を振り返ると、スウェーデンの出生率は1930年代まで減少を続けていました。それ以降、スウェーデンの女性は平均1.7人の子どもを産んでいます。21世紀に入ってから出生率は増加の一途をたどり、歩調を合わせるようにキャリアを追求して出産時期を遅らせる女性が増加しました。現在、初めて母親になる年齢の平均は29歳、初めて父親になる年齢の平均は31歳です。ヘレン・マークルンド氏は「勉学や労働市場の不安定さから、子供を産む時期を遅らせるカップルが多くなっています。しかし、ほとんどのカップルは遅かれ早かれ子供を産んでいます」と言います。

スウェーデンでは出生数が死亡数よりも多く、人口が自然増を記録している欧州でも数少ない国のひとつです。また、スウェーデンは幼児死亡率が世界で最も低く、男性と女性を合わせた寿命の長さでは世界第2位となっています。スウェーデン人より長生きなのは、日本人だけなのです。

女性の平均寿命では、スウェーデンは欧州第4位です。しかし、スウェーデンより長寿国のスペイン、イタリア、フランスのいずれの国においても、出生率はスウェーデンより低く、仕事を持つ女性の割合もかなり低くなっています。

■スウェーデン人口統計2003年
総人口(12月31日時点) 897万6000人

出生数 9万9000人
死亡数 9万3000人
移民数 6万4000人

外国籍市民 5.3%
外国生まれ 12%

出生率(女性1人あたりの平均出産人数) 1.7人

初めて親になる平均年齢 女性29歳、男性31歳
平均寿命 女性82.7歳、男性78.4歳

 



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