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共通の価値観をバックグラウンドに
無印良品がスウェーデンに初上陸


株式会社良品計画
専務取締役
古田正信さん
> 良品計画         
> MUJI UK         

2004.12.15
イギリスやフランスなどヨーロッパにも進出し、日本同様に人気を得ているMUJIこと無印良品。今年9月には、ついにスウェーデン初のMUJIが、ストックホルムにある百貨店オレンス内にオープンしました。スカンジナビアン・デザインにも通じる、無駄を省いたシンプルな商品は、デザインに厳しい目をもつスウェーデンの人々にどのように受け入れられているのでしょうか。無印良品を展開する株式会社良品計画の専務取締役、古田正信さんにお話を伺いました。

−スウェーデンでの出店状況を教えていただけますか?

スウェーデンの百貨店、オレンスとライセンス契約をしまして、今年9月、ストックホルムに第1号店となる「MUJIオレンスシティ店」をオープンしました。続いてイェーテボリとウプサラにもオープンし、現在、スウェーデンには合計3店舗があります。オレンスは1932年創業のスウェーデン最大の百貨店で、スウェーデンおよびノルウェーで展開しています。ストックホルムの売り場面積は40坪ほどでしょうか。まだオープン間もないですが売り上げは好調なようで、すでにノルウェーでも展開したいとオレンスからの要望がありました。来年夏頃にはオスロへの出店を予定しています。

−どのような経緯でオレンスと提携したのでしょうか。

イギリスには現在15店舗あり、ロンドンとマンチェスターではセルフリッジという、ハロッズと並ぶ高級百貨店に出店しています。そのセルフリッジがオレンスに「MUJIの商品はいいよ」と薦めたそうなんですね。そこでオレンスからぜひ、との話があったんです。あと直接的ではありませんが、スウェーデンの前駐日大使夫人が大のMUJIファンとのことで、そちらからの推薦もあったようです。

−スウェーデンでのビジネスを決定した理由は何ですか?

北欧の暮らしというと、自然、ミニマル、質実剛健といったイメージがあります。MUJIのコンセプトと通じるところが多いので、受け入れられやすいのではないかと考えました。また、イギリスで好意的に受け入れられたなら、同じくゲルマン系のスウェーデンでもうまくいくのでは、という思いもありました。イギリスはウェブでの販売も行っていますが、それを見たお客さまからスウェーデンにも来てほしいとの声が以前から結構ありまして、そうした状況の中でオレンスからの申し入れがあり、ではやってみようということになったんです。

―実際にビジネスをして、どんな印象を持たれましたか?

スウェーデン人はイギリス人同様、論理的なのでビジネスパートナーとしてとてもやりやすいですね。それに日本と同じく、自国の市場が限られるため、世界を飛び回ってビジネスをしている人が多い。そのためか、考え方も柔軟なので付き合いやすいですよ。

―製品展開は日本と同じなのでしょうか?

ステーショナリーやヘルス&ビューティ関連の雑貨が中心で、衣料品は取り扱っていません。スウェーデン人は体格が大きいので、日本と同じサイズ展開では売れないのです。家具も小ぶりの収納関連商品は展開していますが、大型家具は置いていません。良品計画の現地法人である「良品計画ヨーロッパ」から商品を供給しているので、基本的にイギリスと同じ品揃えになります。欧州独自仕様で開発された商品も一部、スウェーデンで取り扱っています。ちなみに、商品にあるラベルやタグは、日本と同じものを使っていることもあります。日本語と英語を併記してあり、スウェーデン語での説明は売り棚にあるので、そのまま使えるのです。

−スウェーデン顧客の反応はどうですか?
  売れ筋の商品があれば、教えてください。

アロマキャンドルや、入浴剤などのバスグッズはよく売れています。入浴剤にはヒノキといった日本的な香りもあるので、それが受けているのかもしれません。シャンプーを詰めるボトルなど、容器類も売れていますね。グッドデザイン賞を受賞した「壁掛式CDプレーヤー」は、欧州でもとても人気があります。換気扇のようなユニークな形をしていて、とてもコンパクトなんです。顧客層のメインは日本と同じく20〜30代の、都会に住む一人暮らしの若者。スウェーデンといえど、ストックホルムのような都会では住環境も限られますから、コンパクトなのがいいのでしょう。それに収納用品がよく出ています。キューブ型に圧縮された「Tシャツ・圧縮パック」もよく売れていますね。携帯しやすくて、旅行にも便利です。オープンに先駆けて、8月に「東京スタイル・イン・ストックホルム」でもMUJIが紹介されましたが、好意的な反応が多かったようですね。

−スカンジナビアンデザインとMUJIの共通点、
  また相違点は何だと思いますか?

無駄な装飾がなくシンプルであること、そして機能的であることは北欧のデザインと共通していると思います。一方、MUJIの商品には日本ならではの、細やかな気遣いがあります。シンプルだけど大味ではない。それがMUJIの強みではないでしょうか。そもそもMUJIのコンセプトは日本のわびさび、茶室文化に通じるところがあるわけですが、同じようにシンプルな商品がある中でもMUJIを支持する人たちは、そうした歴史に根差した私たちの価値観、コンセプトをどこかで感じ取っているのでしょう。

―今後の抱負をお聞かせください。

私たちは、MUJIのコンセプトに合うのであれば、どこでもビジネスをしていきたいと思っています。そこの国に適した素材を使い、そこの国の人が必要とする商品を造ることが基本です。日本ではインターネットでお客さまからの意見を聞き、商品開発に生かしています。スウェーデンでは、今はまだ目新しさやデザインなど、表面的な部分しか受け入れられていないかもしれませんが、これから徐々にMUJIのコンセプトを理解してもらって、お客さまのニーズを受け入れながら、スウェーデンに合ったやり方で展開していきたいと思います。

ストックホルムにオープンした「MUJIオレンスシティ店」



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