To ISA Tokyo top page Opportunity Sweden
ISA ISA ISA ISA ISA ISA ISA ISA ISA ISA ISA ISA ISA
SWEDEN TODAY ISA 投資事例 ISA スウェーデン産業の今 ISA 持続可能な社会へ ISA People ISA LIFE STYLE ISA メルマガ配信登録
> エーザイ、スウェーデンのバイオベンチャー企業と次世代アルツハイマー病治療薬をライセンス契約

> 富士通サービス、スウェーデン企業の買収により、欧州でのサービス力を強化

> スウェーデン企業の特許技術を活かして日本初のオーツ麦飲料を共同開発

> イェーテボリに大型倉庫を新設し、北欧の物流拠点として国内外の企業に貢献

> スウェーデンと共に
日本の建築構造技術を欧州へ


>> Read more
さらなる協業強化で
リーディングソリューションプロバイダーを目指す



日本電気株式会社
第一製造業ソリューション事業
部長 幸田好和さん



IFSジャパン株式会社
代表取締役社長
ステファン・グスタフソンさん

> NECがスウェーデンのIT企業IFSとの協業関係を強化
2004.06.15
NECとIFSは、1998年から培ってきた両社の信頼関係を発展させるべく、資本提携を含む協業関係を強化しました。これにより、海外の日系製造業界でのソリューション事業を両社で拡大させていく考えです。関係強化に至った背景や今後の抱負などを、日本電気株式会社 第一製造業ソリューション事業部長の幸田好和さんと、IFSジャパン株式会社 代表取締役社長のステファン・グスタフソンさんに語っていただきました。

-IFSとは、どのような企業ですか?

グスタフソン:
大手・中堅企業向けのビジネスアプリケーションの開発・販売、システムインテグレーションまでを手掛ける、グローバルソリューション・ベンダーです。1983年にスウェーデンのリンショーピン工科大学の4人の学生が集まって設立されました。最初に開発したのは、原子力発電所の業務を簡便化するビジネスアプリケーションでした。97年には、世界初のコンポーネント型ビジネスアプリケーション「IFS Applications」を発売しました。同ソフトは、SCM、CRM、会計、生産管理など、60以上のエンタープライズビジネスコンポーネントを備えています。オープン性に優れているため、例えばNECさんとの協業のように、第三者のソリューションとのインテグレーションが可能です。

-NECがパートナーとしてIFSを選んだ理由は?

幸田:
IFSさんとの協業の検討がスタートしたのは1997年ですが、当時の幹部は数あるディスクリート系ソリューションの特長はもちろんのこと、技術力、ベンダーの経営スタイルにいたるまで詳細に検討しました。その中でIFSは、例えばJavaを用いてウェブで使いやすくするといったことを世界で初めて実現し、商品化する確かな技術力がありました。また、パッケージの提供だけでなく、システムインテグレーションも手掛けており、NECのビジネススタイルと共感できる部分が多くありました。

-密着した関係を築いていらっしゃるようですね?

幸田:
以前から話し合いの機会は多く持っていましたが、私が本格的にこのビジネスを引き継いだ2年前くらいからは、月1回の定例ミーティングでグスタフソンさんとお会いしていますし、トップや実務レベルでの交流も大変活発です。

グスタフソン: 今年のゴールデンウィークも、幸田さんと一緒に仕事で上海に行きました。

-販売契約から資本参加に進むメリットは?

グスタフソン: 一言でいうと、これまでの実績を基にビジネス展開をさらにスピードアップできることです。

幸田: 今回の重点ターゲットである自動車部品業界では、世界各国どこでも同じ部品を使用して、同じ品質の自動車を作ることが求められています。NECでは2000年4月から中国語版の生産管理システムをハイテクマーケットに供給し、すでに中国で40社を超える日系製造業のお客さまがあります。しかし、自動車部品業界では中国や日本だけではなく、東南アジアや欧米も視野に入れていかなければなりません。これまでの実績を基に、自動車部品業界のニーズにも対応できるとは思いますが、NEC単独の力では時間がかかります。そこで、IFSが持つ、開発を含むリソースを有効活用させていただきたいと考えています。これまでのような販売契約ではなく、資本参加をすることで開発からサポートまで、すべてにおいて積極的にかかわり、事業を加速化させるのです。

グスタフソン: NECさんとは、これまでも日本国内を中心に数々の実績を作ってきました。その先のステップとして、日本のお客さまが世界各国どこへ行っても安心できるように、日本語で対応できるサポートやサービスを充実させることが必要です。そういった意味も含め、NECさんとの関係強化は非常に重要なのです。海外でも、お客さまの拠点を、NECとIFSの現地拠点が日本国内と同様にサポートしていけるようにすることが課題です。

-ビジネスパートナーとして、お互いの存在は?

グスタフソン: 何年もの付き合いになるNECさんとは、とても楽しく仕事ができます。幸田さんと一緒に仕事をする時は構える必要がなく、気楽に笑いながら話し合いを進めています。暖かい気持ちになれるのがいいですね。仕事をする時に国民性は関係ありません。

幸田: あまり国籍は意識しませんね。ビジネスに向かって熱き議論をしようとすると、きちんと答えてくれる。すばらしい関係だと思います。また、スウェーデンは日本と同じように、技術に基礎を置いて産業が育ってきた国です。そこがベースにあるので、こういったビジネスをしようとした時にしっくりといくのでしょう。スタッフの入れ替わりがあまりないのもいいですね。

グスタフソン: IFSは、設立当初より幹部がほとんど変わっていません。例えば、7年前に日本の生産管理を学びに来たシステムエンジニアが、まだIFSで働いています。私たちにとって、製品も会社も一緒に育ってきた子供のような存在なのです。いつも同じ人間が対応しているので、お客さまも話しやすいようです。

-今後の抱負を聞かせてください

幸田:
NECには、グローバルビジネスを一層拡大させていくという目標があります。そのためには、NECブランドの定着が課題だと私は考えています。半導体やネットワークの分野では、NECは海外での長い事業経験がありますが、ソリューション事業領域ではまだこれからです。サプライチェーンがよりグローバルに、より早く変化している今、ハイテク業界と、さらなるスピード感を持つ自動車業界に焦点を当てて事業を拡大し、グローバルソリューション・ベンダーとしてのNECのポジションを確立したいと思っています。

グスタフソン: 昨今のERP業界では企業の統廃合の話が多く聞かれますが、IFSは自分の力で戦っていきたい。もちろん、全部自分の力では難しく、パートナーは必要です。インダストリアルパートナーとして、NECさんと長期的な協力関係を構築することで、お客さまにも安心感を与えることができるしょう。今回のNECさんとの協業強化は、自社のためももちろんですが、お客さまにより満足していただくためなのです。これから、ますます日本企業のグローバル化は加速していきます。グローバルにビジネスを展開するといっても、やはり日本に両足をしっかり置いて、お客さまをサポートしていくことが、IFSにとっては大切です。だからこそ、NECさんとの協業関係が大きな意味を持つのです。
(文中敬称略)

取材終了後、ISAスタッフと歓談



Go Up |  Top Page

Opportunity Sweden について
Opportunity Sweden 更新情報のメール配信サービスについて
© 2002-2009 ISA Tokyo. All rights reserved.