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SPリサーチ、
シックハウス症候群のセミナーを開催

チャルマース工科大学
室内気質・室内環境技術部門助教授兼SPリサーチ研究部長
ビョーン・ルンドグレン博士

2003.12.15
チャルマース工科大学室内気質・室内環境技術部門の助教授であり、建築資材を検査・認定するスウェーデン随一の機関SPリサーチの研究部長も兼ねるビョーン・ルンドグレン博士は10月30日、スウェーデン大使館にてシックハウス症候群に関するセミナーを開催しました。セミナーは専門的な内容に及び、ルンドグレン博士は室内気の検査技術やこれまでの研究成果を、日本の建築資材の基準に関するコメントも交えて紹介しました。

建築資材が発散する化学物質や、カビ・ほこりなどからくる害が、その建物に住む人やそこで働く人の体内に蓄積されて起こるシックハウス症候群は、日本でも大きな社会問題となっています。これを受け、2002年7月に改正された建築基準法では、建築資材の化学物質発散量に関してより厳しい基準が制定されています。スウェーデンでは30年ほど前から同分野の研究が進められてきており、研究開始当初よりリサーチに携わってきたルンドグレン博士は、今回のセミナーに参加した日本の業界を代表する面々に「欧州の見解」を示しました。

セミナーの冒頭で博士は、建築の変遷について簡単に紹介しました。かつて建築資材は、熟練した職人が長年にわたり使用してきた数種類に限られていました。しかし、現在では新しい資材・化学薬品・建築方法が次々に登場し、建物内の湿気にはあまり注意が払われず、十分に検証されていない資材を使用して技術的に未熟な建築業者が建物を建てるという時代になってしまったのです。

Q&Aセッションでは活発な意見交換がありました。
ルンドグレン博士は、木材・塗料・床材・湿気などの領域で、スウェーデンで採用されている検査方法の概要を説明しました。また、人体への影響を確定する際には、化学物質の単純なレベル測定のみでなく、においも検査すべき重要な項目であることを言い添えました。室内気の化学物質の含有量が安全基準よりはるかに低いレベルであっても、その化学物質が発するにおいが居住者に精神的な苦痛をもたらす可能性があるためです。さらに、スウェーデンのような木材輸出国と日本の間でしばしば議論の対象となる、ホルムアルデヒドのような広く知られた家庭内の化学物質についてのみならず、オゾン効果や職場環境に潜む化学物質についての研究にも言及しました。

シックハウス症候群は世界的に注目度が高まっており、今後間違いなく進歩し、発展していく研究分野です。セミナーの最後に設けられたQ&Aセッションにおいて活発な議論が交わされた後、ルンドグレン博士は、この研究に関してより多くの国際的な議論を持ち、詳細な調査を行うことが重要であると締めくくりました。



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