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国境を越えたパートナーシップで
進化するライフサイエンス


ニューサイエンススベンスカ社
代表取締役 クラース・フリーベリさん

> New Science Svenska AB




2005.06.15
2001年にスウェーデンで設立されたニューサイエンススベンスカ社(New Science Svenska AB)は、ライフサイエンス業界専門の投資会社です。同社は、スウェーデンを含む北欧諸国に留まらず、急速に発展するバイオ業界の中心となって活躍しています。ニューサイエンス代表取締役、クラース・フリーベリ氏にライフサイエンス業界における企業の現状、日本とのかかわり合いなどについて語っていただきました。

「日本への旅は、スウェーデンで展開しているビジネスにとっても、私個人にとっても、本当に実り多いものでした。スウェーデンは日本の研究姿勢に学ぶものが多くあります」と、フリーベリさん。

ライフサイエンスとは、ここでは、医療、医薬、治療方法、委託研究などに関連のある分野を意味しています。スウェーデンは大きな製薬会社や世界的なバイオテクノロジー関連の特許を有しており、同分野において長い歴史があります。スウェーデン国内だけで4万人がこの分野に従事しており、これからも急成長していくと予想されています。

「この分野には、どんどん育って発展することができる新しい企業が必要です。数少ない新規参入企業は、経済的にも苦しい状況です。良い開発結果を出すとすぐに、アメリカの投資家に買われていってしまうのです」とフリーベリさんは言います。

日本との交流も多いフリーベリさんは、ライフサイエンスにおける世界最大の企業の3分の1が日本にあり、日本は世界第二のライフサイエンス市場であると断言します。「日本では研究開発が盛んです。日本の研究者はきちんと認められ、スウェーデンの研究者よりも格段に高い地位を確立している。日本の研究は、政府の出資に依るところが大きいこともありますね」

IMメディコの医療ケアバッグ

ニューサイエンスは、現在1000人の株主を持ち、スウェーデン財政管理委員会の監督下にある北欧株式市場に上場しています。ニューサイエンスは新たに設立された将来のある会社に対して投資する、ビジネスの守り神と言えるでしょう。現在同社は、バイオテクノロジー分野で8つの企業に多額の投資を行っています。長期投資により、3〜5年後になって初めて利益が出るという計算です。事業のバランスを保つために先ごろ、医療バッグを始めとするモバイル医療機器メーカー、IMメディコを買収しました。

アンデシュ・セッテルベリ教授は ノーベル委員会の会員

写真:Nobelprize.org、ハンス・メリーン

ニューサイエンスが投資をしている研究開発企業のほとんどに、カロリンスカ研究所が共同出資をしています。その一例が、ニューサイエンス傘下で癌診断に取り組むサイトゲノミックス社。設立者は、ノーベル委員会の会員でもあり、ノーベル生理・医学賞の選考委員でもある、アンデシュ・セッテルベリ教授です。

フリーベリさんは、カロリンスカ研究所の研究者やニューサイエンスの共同出資者たちと同様に、研究にはいかなる制約もないと考えています。 「医学や医薬品に地理的な国境はありません。このような援助は、世界のどこで必要とされているかではなく、必要としているすべての人々に届くべきです。このため、私たちは国際的に展開する一機関として、スウェーデンや北欧の市場のみには焦点を置いていないんです」

これが、フリーベリさんが何度も日本に行く理由です。スウェーデン大使館投資部(ISA東京)のネットワークを利用し、最近では東京、福島、神戸を訪れました。
「当社の傘下であるクリスタル・リサーチ社では、プロテオミクス、つまりタンパク質研究において東京と福島の研究グループと、すでに共同研究の可能性を模索しています。また、同じく当社傘下のカロセル社と、神戸の研究グループとの共同研究計画もあります。こちらは再生医療(Regenerative Medicine)と言って、組織や細胞の移植に使われる技術の研究です。この分野では、スウェーデンも日本も、他の国に比べてかなり進んでいます」

最近買収したIMメディコも、日本からの投資に結びつく可能性があるそうです。 「IMメディコは高度な医療機材をカスタマイズし、医療関係者が持ち運びできるような医療ケアバッグを作っています。たとえば、地震のような深刻な災害時など、過酷な状況下での使用に耐えるように作られています」 スウェーデンでは、救急隊員やライフセーバーに使用されているほか、危機対策として軍隊の動員倉庫にも保管されています。

最後に、フリーベリさんは今後の日本とのかかわり合いについてコメントしてくれました。
「私も同僚達も、日本には大変感銘を受けています。研究に対する見方や、日本人の優しさ、受け入れてくれる際のポジティブな姿勢、私たちはそれらを学ぶために日本に来ています。一方、日本人も私たちの持っている知識に対して好奇心旺盛で敏感です。そして、双方とも楽観的な将来像を持っているようです。これからも、お互いを理解できるより多くの日本のパートナーに出会えることを、私たちは確信しています」。



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