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> 若き新党首の元、再スタートした社民党

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若き新党首の元、
再スタートした社民党
社会民主党党首 ホーカン・ユーホルト氏

社会民主労働党党首
ホーカン・ユーホルト氏
(写真提供:Anders Löwdin)
2011.06.17
2011年3月、混迷が続いていた社会民主労働党(社民党)の党首に49歳のホーカン・ユーホルト氏が就任しました。閣僚としての経験を持たず、いわゆるキャリアコースに乗っていた人物ではないものの、その堅実な人柄と、現代スウェーデン国家の原点でもある平等・公平を基軸とした政策に注目が集まっています。

基本的価値への回帰
短命だったいくつかの例を除いて、スウェーデンの20世紀の政治は社民党の政権下にありました。しかし20世紀の終わりに、新しい風が吹きます。2006年9月以降、保守主義の穏健党が3つの少数政党と連立し、政権与党となったのです。
その間、社民党はただじっとしていたわけではありません。党自身と外部アナリストによれば、指針を有権者に訴えかけながら、明確なビジョンに基づいたプラットフォームの模索を続けていました。
現在の社民党の党首は、2011年3月に選出されたホーカン・ユーホルト氏です。2010年秋、それまで党首を務めていたモナ・サリーン氏が辞任の意思を表明。その後熾烈な党首選がスタートしますが、最初からユーホルト氏は有利だったと言います。スウェーデン南部オスカシュハムン出身の氏は、大都市以外の社民党員から大いなる支持を得ていたからです。
3月の党大会準備期間、ユーホルト氏は大都市の候補者の挑戦を難なくかわし、党首の最有力候補に浮上。氏の特長は、親しみやすい人柄と、必要な時には機転を利かせ、ユーモアを交えながらも率直な考えを口にすることでした。不毛なイデオロギー論争を終わらせ、新しいスタートを切ることを切に願っていた党員の多くが彼を支持するようになり、氏は2011年3月10日、党首に就任。現在社民党は新党首のもと、累進課税などの政策と共に、結束や全体性といった基本的価値に立ち戻ることを掲げています。

公正・平等を目指す社会政策
「胎児から墓場まで」と言われる今の福祉社会の土壌には、人々の政治への信頼
社会民主労働党党首
ホーカン・ユーホルト氏
(写真提供:Natalie Sial)
前任者であるモナ・サリーン氏は、はじめ、2010年に惨敗した後も党首に留まることをほのめかし、保守派と大差のないマニフェストを提示して多くの有権者を困惑させました。
ユーホルト氏が党首となってから、すでに変化は始まっています。初期の世論調査では、彼は合格点を超えています。もちろんこれがハネムーン効果である可能性も否定できません。彼の真価を知るには少なくともあと数カ月を必要とするでしょうが、社民党が新たなスタートを切ったのは確かなようです。次の議会選挙まで、3年以上あります。いくつもの課題において保守派に勝負を挑む戦略を練るのに、十分な期間が用意されているのです。
実際にどんな動きを見せているのか、いくつかの例を挙げましょう。2006年以来、スウェーデンでは私立学校が急増しましたが、その多くが子どもの教育より利益を優先していることが問題視されていました。ユーホルト氏はこの問題に対し「教育の質を確保し、スウェーデンを教育大国として再建する」と約束しました。 彼はまた、君主制を辛辣に批判しています。これは、初期の国王たちの政治が生んだ弊害を訴えるメディアの影響もあり、徐々に増えている君主制廃止論者からの支持を得ています。
一方税金に関し、ユーホルト氏は高所得者に対する増税を唱えると同時に、ある種の資産税の復活を提唱。不動産投機家の莫大な利益の一部を社会に再分配することが狙いです。
他の多くの文明国同様、スウェーデンにおいても「持てる者」と「持たざる者」との差が広がりつつあります。49歳とまだまだ働き盛りにあるユーホルト氏は、その差を縮め、公正・平等、連帯、集団責任の道へと舵を切ることを約束しました。スウェーデン国民が彼のビジョンを受け入れる準備ができているかどうかは、これから明らかになります。



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