2005年のファニチャーフェアは、デザインイヤーの影響もあってか、カラーチェンジのみで大人しい印象だった昨年に比べ、意欲的な新作が数多く発表されました。若手の登竜門として、日本でもおなじみとなった「グリーンハウス」会場では、今年もスウェーデン国内外からデザイン専攻の学生や若手デザイナーがのびのびとした作品を披露。家庭におけるインテリアデザインの今を伝える展示会場「AREA
05」では、テキスタイルで空間を区切る『ソフト・ウォール』と呼ばれる手法が紹介されました。フレキシブルな空間活用を実現する同手法は、これから注目を集めそうです。

QUADRATUS:
点の配置に気を使ったポップな生地 |
デザイン界の巨匠、オーケ・アクセルソン率いるブランド「ヤシネス」の新作は、組み合わせることによって座る人数を増やすことができるソファ。白樺素材の軽やかな枠に、ステンレスの背もたれ、ソファ地にはニーナ・ジョブスによるハンドプリントのテキスタイルを使用しています。ジョブスらしい明るい生地と、アクセルソンの洗練されたフォルムが伝統と自由の絶妙なバランスを保ち、スウェーデン・デザインを象徴するような作品となりました。

CELL:
ガラス? 不思議な質感を持つ
サイドテーブル |
CKRの新作は、小さなブロック状のプラスチックをつなげて作ったサイドテーブル「セル(細胞)」(オフェクト製)、世界中の大都市を組み合わせて作った架空の都市を生地にした「メトロポリス」(ヴァヴェリーエット製)、半透明のテキスタイルで空間をやさしく区切る「リーブス」(アルメダールス製)などなど。ここでは紹介しきれないほど数多くの作品が発表されました。
 
LEAVES:
スフェラ・ファニチャーと同じ柄の
テキスタイル |

METROPOLIS:
東京も入っているそうです。
探してみては? |

UDDABO:
スウェーデンでもコンパクト・リビングは
キーワード |
毎年、フェアの開催に合わせてさまざまなデザイン賞が発表されます。今年はデザイン・イヤーにちなみ「カラフル・イブニング」と題したフォーマルな式典がストックホルム・コンサートホールにて行われました。スウェーデンのデザイン雑誌「ショーナ・ヘム(心地のいい家)」が選ぶ「今年の家具」賞は、トーマス・バーンストランドの万力(まんりき)付きテーブルUddabo(イケア製)が受賞。Uddaboは若者のライフスタイルに合わせ、食卓と作業テーブルの機能を組み合わせたテーブルです。

69CHAIR:
簡単そうでなかなか思い付かない
デザインは、素材を知りつくして
いるからこそ |
プライウッド家具に送られるフォシュネス賞には、フレドリック・マットソンによる一切ネジを使わない画期的な69チェア(ブロースタショーン製)が選ばれました。いずれも機能性と巧みな技を兼ね備えた作品で、スウェーデン・デザインの新たな息吹を感じさせました。
スウェーデン・デザインイヤーの主な目的は、私たちの社会全体にデザインがもたらす可能性を広く知らしめ、よりよいデザインの在り方を考えていくというもの。今年1年を通して開催されるデザインの祭典の事始めに、ファニチャーフェアはスウェーデン・デザインの底力を見せつけ、好調なスタートを切りました。
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