PHOTO: YOHIO

当該記事の関連組織

関連リンク

ヨヒオ Facebookページ

ヨヒオ ツイッター

YOHIO ~ 文化の国境を越えた
天然ビジュアル系アーティスト

YOHIO現象は、スウェーデンの小さな町に住む夢いっぱいの少年が、ロックスターになるという小さい頃からの夢を追いかけた物語です。18歳の少年は今、自分の好きな音楽を奏でるために、スウェーデン社会の伝統的な価値観に勇気をもって挑戦し、これまでスウェーデンの音楽ビジネスで誰もしたことのないファッションを身にまとっています。

YOHIO(ステージ外での名前はケビン・ヨヒオ・ルーカス・レーン・エイレス)はスウェーデン北部の小さな町スンツバルに生まれました。音楽に強い関心を持っていた彼は、6歳でピアノを弾き初め、すぐに作曲もするようになりました。11歳の頃にギターを覚えると、その後はその魅力に取りつかれて、今では生活とキャリアになくてはならない一部分となっています。

2009年にバンドSeremedyを結成した頃から、YOHIOのロックスターへの道がかたちになり始めます。1年後、新たなメンバーを加え、リハーサルを繰り返したのち、ついにSeremedyはスンツバルで初のライブコンサートを開きました。しかし彼らには、地元の人びとを楽しませることをはるかに越えた夢があったのでしょう、すぐに聴衆の幅を拡げ、スカンジナビア全土からロシアにまで、日本関連のイベントでライブ演奏をしてまわるようになりました。

PHOTO: LAST.FM

同時に、YOHIOの人気は日本でも広がりはじめ、2010年7月には、日本のビジュアル系雑誌Cureで取り上げられました。来日経験も何度もあって、2011年には初めてのコンサートツアーを行っています。流暢な日本語で、日本のテレビにも出演し、すぐにユニバーサル・ミュージック・ジャパンとレコード契約を結びました。YOHIOは日本人が大好きです。ビジュアル系ロックのファンは基本的に好き嫌いが激しいのですが、彼のルックスと奇跡のようなギターテクニック、そして堪能な日本語にはすぐに魅了されてしまいました。すでに熱狂的なグルーピーファンもいますが、YOHIOはいつも日本のファンを大切にしています。たとえば、2009年にはじめたAmebaのブログには、今も本人が日本語で書き込みを続けています。

日本では成功しましたが、母国スウェーデンでの本格的なブレークはまだでした。初めてYOHIOの名が国中に知られるようになったのは2013年、「ユーロビジョン・ソング・コンテスト」への切符を手にするスウェーデン代表が決定される「メロディーフェスティバル」に参加したときでした。結果は2位でしたが、今や彼の名は動かしがたい事実となっています。それは2013年3月にリリースされたアルバムBreak the Borderの売上に表れ、当時のスウェーデンのレコード売上1位にランクされました。


PHOTO: SVT

以来、YOHIOはスウェーデンのメディアにたびたび登場するようになり、トークショーやテレビ番組、マスコミなどで、その人形のようなルックスで人びとを魅了しています。また、英語、スウェーデン語、日本語で歌えることもYOHIOのユニークなところです。彼の音楽とビジュアル面での出発点はいわゆる「ビジュアル系」で、彼が一貫して日本とその文化に関心を持っていたことから、このジャンルに行き着いたものです。また、インタビューでも語っているように、子どもの頃から女の子のようなルックスで、よく女性とまちがわれたそうです。ビジュアル系のジャンルを発見したことで、これは自分にぴったりだと感じ、最初のレコーディングでは、日本の最も有名なブランドのひとつLolitaのドレスを着ていったほどでした。

けれど、こうして注目を集めようとするYOHIOですが、その努力にも欠点はあります。ビジュアル的なものはたしかに注目されますし、国内で成功するための重要な要素ではあるのですが、そのために音楽面での才能が見落とされがちなのです。日本では音楽が高く評価されていますが、スウェーデンではルックスの方が強調されています。とはいえ、これも大きな悩みではないようです。あるインタビューでは、目標は5年以内にスウェーデン人の誰もがYOHIOを知っているようにすること、と言いきっています。そしてもうひとつ、YOHIOのブランド力を高めて東京ドーム公演をオファーしてもらい、5万人の前で歌ってみたい、とも。

YOHIO現象は、ユニークな日本のサブカルチャーを持ち込むことで、スウェーデンの音楽ビジネスの伝統を変えようとしています。今は6歳の子でもビジュアル系音楽を聴いています。ほんの何年か前までは、ふつうの人はまったく知らないジャンルでした。YOHIOブランドは今もどんどん大きくなっています。日本で作った作品のひとつSKY☆LiMiTでは、YOHIOはYoutubeのビューアー200万人近くに到達していますし、Facebookでは、アーティストとしての略歴に約7万の「いいね」が集まっています。さらに、YOHIOブランドはCDやコンサートチケット以外にも広がっていて、TシャツやiPhoneケース、チョコレートボックス(どれも ♥YOHIOというキャッチ入り)といったグッズもファンに大人気です。


毎夏ストックホルムで開催される歌の祭典Allsångで日本語で熱唱!Allsångはテレビで全国放映され、その視聴者は200万人を越えるほどです

YOHIOというコンセプトが成功していることは疑いようがありません。しかし、彼はただの優れたミュージシャンではありません。伝統的な考え方や価値観に挑戦するという、新しいコンセプトをスウェーデンにもたらしたのです。文化の国境を越えることで、YOHIOは、その音楽を通じて、スウェーデンと日本の絆をいっそう強めてくれています。ひとつ確かなこと、それは、これが彼のすばらしいキャリアの始まりにすぎないということです。YOHIOは、業界を根本から変えてしまうだけのポテンシャルを秘めています。このジャンルには、これからも、ますます人気と注目が集まることでしょう。