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日瑞関係の土台はすでに築かれているステファン・ノレーン駐日スウェーデン大使

ミカエル・リンドストロム前大使の後任として、2006年10月から着任されたステファン・ノレーン駐日スウェーデン大使。大使は、スウェーデンに拠点を置くことで大きな利益を得られるであろう日本企業が、数多くあると確信しています。着任から数カ月が経過し、日本式ビジネスへの理解を日増しに深めている、新スウェーデン大使にお話をうかがいました。

「スウェーデンにはいくつもの利点があります。高い教育水準や自由貿易への十全なサポート体制。さらに、日本よりも低いスウェーデンの法人税も忘れてはなりません」と大使は言います。そして、スウェーデンが強みを持つ分野として、大使は製薬産業を挙げています。

「特に新薬の臨床試験において、スウェーデンは非常に進んでいます。また、バイオテクノロジー産業も有望な分野で、数多くの最先端企業が投資家からの支援を待っています」

一方、未開拓な分野のビジネスチャンスを探すなら、食品業界が狙い目だと主張します。残念ながらスウェーデンは、サーモンのノルウェーとポークのデンマークに大きく遅れをとっており、意欲的なビジネスパーソンにとってこの業界はチャンスの宝庫となるに違いありません。

日本からのスウェーデン投資で最大規模となったのは、2000年の豊田自動織機によるフォークリフトメーカー、BTインダストリーズの買収です。しかし、外国企業がスウェーデンに大規模な製造業を求める時代は終わったと、大使はみています。スウェーデンの乗用車およびトラック製造業はノウハウと熟練技術者の双方を備えていますが、世界の他の地域では同様の事業を大幅に低いコストで実現できるのです。

ポーランドにおいてもスウェーデン大使の経験を有するノレーン大使は、駐在先のビジネス界における自国の立場に敏感です。大使の仕事は両国の橋渡し役となり、かかわる人々すべてに「対岸の地」の存在を知らしめることなのです。

「近年ではビジネス界の動きに常に目を配っていなければ、大使は務まりません」。この言葉の通り、大使は企業訪問を好み、生きた知識を得るためにスウェーデン企業、日本企業を問わず、積極的に足を運んでいます。中でも大使が特に関心を抱いているのは、自動車製造業とプロセス産業です。先日、大使はトヨタ自動車がトップシークレットとしている、燃料電池の開発を行う東富士研究所へ、特別に訪問を許可されました。さらに、米原にあるアストラゼネカの工場にも招待されました。

大使はまた、上記のような出張以外でも、日本国内の旅行を楽しんでいます。スウェーデン代表でもある大使は、北海道の旭川で開催されるクロスカントリー・スキー大会、バーサーロペットに参加します(インタビューは2007年2月8日に行いました)。この大会は、後のスウェーデン国王、グスタフ・ヴァーサが民衆の決起を求め、スキーを履いてとてつもなく長い距離を駆け抜けたという、約500年前の史実を記念したものです。ヴァーサ王が成し遂げたこの偉業に、大使も挑みます。

「旭川市が25年以上も前からこの歴史的なスキー大会を開催してきたことに、とても感銘を受けました。私が着任したのは2006年の終盤なので、バーサーロペットに参加するのは今年が初めてです。この大会に参加できることを、大変嬉しく思っています。3月末にスウェーデン国王夫妻が日本を公式訪問されるのですが、大会後、数週間あれば回復できるでしょう(笑)」

大使はスウェーデンへの投資に興味を持っている日本企業に、スウェーデンを訪れる前に自らできることはしておくべき、とアドバイスしています。スウェーデン大使館投資部(ISA)からも多くの情報を入手することができますが、すでにスウェーデンに進出した日本企業から話を聞くことも重要と言います。これからの日瑞関係の展望は明るく、両国の良好なビジネス関係はさらに発展していくと、大使は確信しています。

「イケアが日本に上陸したことで、日本人がスウェーデン製品を目にする機会はこれからもっと増えるでしょう。これに伴い、スウェーデンという国に対する興味も増していくと期待しています」

また大使は、トヨタ自動車がすでにスウェーデンに進出を果たしているという事実が、他の日本企業がスウェーデンに拠点を設置したり、パートナー選びをしたりする際の後押しとなるに違いない、と言います。

最後に、大使は次のようにコメントされました。

「日瑞関係の土台はすでに築かれています。その土台とは、スウェーデン人と日本人が、お互いを好ましく思っているという、シンプルな事実です」