• ミカエル・リンドストロム駐日大使

【略歴】

1944年8月20日、スウェーデン・ソルナに生まれる。67年、ウプサラ大学法学部卒。69年、米国ノースウェスタン大学法学修士号取得。70年、ウプサラ大学経済学部学士号取得。同年、外務省入省。モロッコ・フランス・米国・スイス赴任を経て、94年在インドネシア全権特命大使就任。2002年より駐日スウェーデン大使。マーシャル諸島共和国およびミクロネシア連邦大使を兼任。

スウェーデンは日本企業にとって魅力ある国

2002年より、瑞日関係の発展に専心してきたミカエル・リンドストロム駐日スウェーデン大使は、9月末付けで退任します。4年間の駐日生活で感じた日本の印象や瑞日関係の現状、今後期待することなどを大使に伺いました。

「スウェーデン人と日本人は、共に和を重んじる精神文化を有しています。このため、互いに分かり合うことができるのです。その証拠に、スウェーデンに移住した日本人のほとんどがスウェーデン生活を楽しんでいますよ」と、リンドストロム大使。そして、逆もまた真なり。短期、長期を問わず日本に住んだスウェーデン人は、人々から惜しみなく寄せられる優しさと親切さに慣れ親しむあまり、この国を去る際にはつらい思いをするといいます。リンドストロム大使も、例外ではありません。

「皆さんの温かさに、心から感謝しています。日本は安全で、食べ物もおいしい。また、日本庭園や日本建築の美しさには、妻もわたしも魅了されました」

大使が個人的に最も印象深かった思い出は、日光周辺の山々と古都鎌倉での散策を楽しんだことだそうです。

前述したように、スウェーデンと日本には確かに数多くの共通点があります。その上で、瑞日関係をより深く、今よりさらに実りあるものにするためには、具体的にどうすればいいのでしょうか?

リンドストロム大使は、スウェーデンには欧州への事業拡大を計画する日本企業にぜひ検討してほしいメリットがたくさんあると言います。第一に、日本と同程度にきわめて高いスウェーデンの教育レベル。日本語を話すスウェーデン人はそれほど多くはありませんが、徐々に増えてきています。また、スウェーデンを訪れる人は国内のほぼ全域において、少なくとも英語で意思疎通を図ることができます。

ビジネスの現場でも日本との共通点が多々あり、スウェーデンでビジネスを立ち上げる日本企業は心強く感じるに違いない、とリンドストロム大使は確信しています。

「日本企業は労働倫理や、柔軟でオープンな姿勢、長期的視野を重視していると思います。この点もほとんどのスウェーデン企業と同様です。ひとつの目標に向けて力を合わせるという考え方も、同じように両国で尊重されています」

また、両国の違いも互いを補完するもの、とリンドストロム大使は考えています。日本企業は傑出した製品開発力で知られていますが、スウェーデン人は創造力と高水準の技術力でこれに貢献できると言います。何しろ、スウェーデンはボルボやエリクソン、ノーベル賞を生んだ国なのですから。

コスト面でもスウェーデンは外国企業にとって非常に魅力的です。悪評高いスウェーデンの高率課税も、多数設けられた税制上の優遇措置や特例によって、外国企業にとっては大部分の欧州諸国と同等かそれ以下となっています。

リンドストロム大使はさらに、インフラ面でのメリットも指摘しています。「スウェーデンでは、港や鉄道などのインフラが整っており、他の欧州地域へのアクセスが非常に便利です。また、フライトスケジュールによっては14時間以内にストックホルムに到着することができ、欧州で最も日本に近い国でもあるのです」

最後に、リンドストロム大使から日本の投資家の皆さまへのメッセージです。「北欧は現在、成長の震源地となっており、バイオテクノロジーやICT、コンピュータゲーム、テレマティクス、そしてスウェーデンの伝統産業である林業や鉱業、重工業などの分野で、続々とエキサイティングなことが起きています。日本の投資家の皆さまにはぜひ、ISA東京を活用して、詳細な情報を入手するようお薦めしたいと思います」